第3回 | 自己共振周波数について | コイルのネタ帳 | サガミエレク株式会社
searchサイト内検索  / 

第3回 | 自己共振周波数について | コイルのネタ帳

今回はインダクタの自己共振周波数について紹介します。SRF(Self Resonant Frequency)とも呼ばれます。

インダクタの周波数特性  理想と現実・・・

理想は「一定であること」ですが、
現実は「ストレー容量により自己共振が発生してしまう」

理想のインダクタンス周波数特性
実際のインダクタンス周波数特性
  • 自己共振周波数=20.8MHz
  • インダクタとしては自己共振より低い周波数で使わなければならない。
    よって、自己共振周波数は高いほど良い。

インダクタの等価回路

インダクタの等価回路は図のようになります。

ストレー容量C1が小さいほど自己共振周波数は高くなります。

インダクタの等価回路
表-1 CER1065B-100M の等価回路定数例
品番 R0 (mΩ) L1 (μH) C1 (pF) R1 (kΩ)
CER1065B-100M 19.0 10 5.88 12.6

自己共振周波数Fcの計算

Fc =

L1=10μH、C1=5.88pFだと Fc=20.8MHz

Fc=30MHzにしたい場合には、

C1 =

C1=2.81pFにする必要がある。

ストレー容量を小さくするには・・・

高背から低背にする

低背のインダクタの方が巻線長が短くなりストレー容量が減る

  1. 高背 CER7052B-331M(H=5.5 max) L1=319μH C1=6.35pF Fc=3.54MHz
  2. 低背 CER7027B-331M(H=3.0 max) L2=318μH C1=2.66pF Fc=5.47MHz
高背と低背の外観比較
高背と低背の周波数特性比較

平角線から丸線にする

平角線は巻線の面と面が重なるのでストレー容量が大きくなる

  1. 平角線 (検討用) L1=3.55μH C1=5.12pF Fc=37.3MHz
  2. 丸線  (検討用) L1=3.57μH C1=3.72pF Fc=43.7MHz
平角線と丸線の外観比較
平角線と丸線の周波数特性比較

密巻からスペース巻にする

巻線間が離れるとストレー容量が減る

  1. 密巻    (検討用) L1=5.00μH C1=1.82pF Fc=52.8MHz
  2. スペース巻 (検討用) L1=5.10μH C1=1.62pF Fc=55.4MHz
密巻とスペース巻の外観比較
密巻とスペース巻の周波数特性比較

二層巻から一層巻にする

巻始めと巻終わりは電位差が大きいので離した方がストレー容量が減る

  1. 二層巻 (検討用) L1=5.10μH C1=6.15pF Fc=29.5MHz
  2. 一層巻 (検討用) L1=5.00μH C1=1.82pF Fc=52.8MHz
二層巻と一層巻の外観比較
二層巻と一層巻の周波数特性比較

単品から2個直列にする

直列接続するとストレー容量は半分になる

  1. 単品   (CER1065B-680M) L1=69.2μH C1=8.15pF Fc=6.70MHz
  2. 2個直列 (CER1065B-330M) L1=69.3μH C1=3.23pF Fc=10.6MHz
単品と2個直列の外観比較
単品と2個直列の周波数特性比較

著者情報

FAE部

FAE部は、お客様の製品開発や生産現場を技術面からサポートするチームです。
現場での課題解決や技術提案を通じて、より良い製品づくりをお手伝いしています。

※掲載内容に付いて、お気付きの点がありましたら、こちらからお願いします。